投稿者:女性
年齢:30歳
利用ツール:ストリートナンパ
私は、30歳の女性のあゆみです。とある医療機器をあつかう中小企業で、営業事務をしています。仕事は、もう五年目となるのでだいぶん慣れてきて、人間関係にもさしてトラブルなどはありません。一人暮らしも二年目に入り、料理もかなり覚えてきました。
友人もそれなりにいて、休みの日は友人とお茶をしたりドライブをしたりして、充実した日々を暮らしています。そんな私ですが、長い事なやんでいる悩みがあります。
恋人がいっこうにできないという事です。
私の年齢は30歳、世間一般でみればもうよい年です。周りでは、結婚しましたという友人の話もたびたび聞く年齢となりました。その話を耳にするたび、自分には彼氏の一人すらいないという事実が頭をよぎります。
私は、男の人と付き合った経験がありません。
地元の女子高を卒業して、地元の国立大学に進みました。行った女子高も大学も偏差値は高いほうで、みんな勉強ばかりしているといった感じでした。可愛くて派手な女の子もいましたが、そんな子は勉強についていけずみんな男性と同棲をして学校をやめてしまいました。彼女らは今はきっと、二児か三児かのよい母となっているでしょう。私も学生のうちは、そのうちに彼氏ができて学校を出たら自然と結婚をするのだと思い込んでいました。
でも、勉強ばかりしてきた私には、そのチャンスもないままこんな年になってしまいました。男の人と交際をしたことがないばかりか、私はいまだに処女なのです。男性は30歳になって童貞だと妖精になれるとか言いますが、女の子も処女のままだと妖精になれるのでしょうか。
妖精にでもなってしまえたら本当にらくだと思います。
付き合うのはまだでよくても、せめて31歳の誕生日をむかえるまでに処女だけは捨てておきたい。私はそうつねづね思っていました。考えすぎて、仕事でもミスを連発し伝票を書き損じて上長に怒られたりしました。
処女をナンパ師にささげようと決意した
私はある日、伝票を書きながら突然思いつきました。ナンパで処女をささげてしまおう。
ナンパしてくるようなチャラい男は、テクニックもあるにちがいない。
全部そいつに任せておけばオッケー。
きっと処女膜も痛くないように破ってくれるわ。私はその天才的ともいえる発想をえて、きゅうに心が楽になりました。そうだ、物は試し、ナンパされに行こう。ナンパといえば、えーと、池袋。
ナンパといえば普通は新宿か渋谷だと思うのですが、地味な自分にはどこか地味な池袋が合っていると思ったのです。
私は仕事が引けるとそのまま、池袋にむかいました。
その日の服そうは、地味めな茶色のニットに、同じようなカラーのパンツ。
ださっ。しまむらでお買い上げしたそのお洋服で、まあいいかと私は池袋に行ったのです。
夕刻の池袋は、混んでいました。当たり前です。誰も私を見やしませんでした。当たり前です。しまむらで五百円で買った茶色の上下を着ている私は、もはや池袋で買い物をしている生活に疲れたおばさんという感じでしたから。
しかしこれではいけない。私の処女膜をやぶってくれる男を探すのよ。
私は駅を出て、うろうろと歩き回りました。
きたないドラックストアーの前で、いかにもチャラそうな金髪の男をみつけました。
念願の処女膜を金髪介護士に破ってもらった夜
「あのう、お茶しませんか」
私は、自分から声をかけてしまいました。
本当は、ホテルに行きませんかと言いたかったのですが、さすがに気がひけました。
「はい?」
チャラい金髪は、うざったそうに私を見ました。
私のいっちょうら、しまむらのお洋服をざざっと見て、彼はさらにうざそうな顔をしました。しかし、ここで負けてたまるか。この人に処女膜をやぶってもらうのよ。
「しょじょまく、じゃなく、ホテル、行きませんか」
「は?」
「ラブホテル、です。私の、処女膜をもらってくれませんか」
「え? いいの」
「はい」彼は、恐ろしいほど簡単に了解してくれました。
別にうれしくも無さそうでしたが、悲しくもなさそうでした。
「じゃあ、〇〇ホテルにいこう」さすが、金髪チャラ男は話が早い。
自己紹介もしないうちに、ホテル行き決定ですから。
やったー。私の人選は、ミスじゃなかった。伝票はミスしたけれど、男えらびはミスらなかった。
そのあと、彼はなんとなく私の手をとり、〇〇ホテルまで連れていってくれました。〇〇ホテルは、古くてお化けが出そうなホテルでした。
というか、明らかに安そうでした。
彼の、どうでもいい女には金はつかわない、という方針がよく出ていました。
「ここ、ぼろいけどさ。部屋はそれなり、いいから」
彼は、言い訳のようにぼそぼそ喋りました。
受付のじいさんからまた古いかぎを受け取り、二人で開けた部屋は、やはりとても古くて、ちっともよくはなさそうでした。
しかし、処女膜をやぶってくれると思えば、ぼろホテルもディズニーホテルのように思えてきました。
不思議です。ちなみに、ディズニーホテルは行ったこともありません。
「シャワー、あびてくるから」
金髪は、ひとこと残して、ぼろシャワーをあびに行きました。
五分もすると出てきましたが。私は、びっくりしました。彼が、バスローブ一枚だったからです。男の裸をはじめて見ました。
「もしかして、きみ処女?」
「はい」
「怖くないからね」
「は、はい」ちっとも怖くはありませんでした。
私は、誕生日までにこの処女膜をやぶってくれる人なら、誰でもよかったからです。
本当に緊張もなく、そう思いました。
「もう、がまんできない」
金髪は、もうがまんできなそうでした。
私はシャワーをあびずに、処女をささげる事になりました。
意外にも、その行為はあっさりと終りました。
私は、痛さをほとんど感じませんでした。やはり金髪がテクニシャンだったのでしょうか。
全てを終えて、私たちは、何とも言えない空気に包まれました。
金髪は、好きでもない女の用を足してやった、といううざそうな顔つきに戻りました。私は、案外とこの行為があっさりと終った事に、なんとなく気が抜けていました。
「どうだった? 処女よかっただろ」
金髪が、安いタバコを吸いながら面倒そうに私に話しかけました。
「そうだね」
私も、面倒くさいと思いながら答えました。
「実は俺、介護士してんだよね。だからさあ、すがってくる年よりとか、見てるとほっとけなくてさ。だからあんたの事もほっとけなくてさ」
「そっかあ。ありがとう。私の性の介護士ね」
「あはは」私たちは、二人になってからはじめて笑いました。性の介護士。
「セフレにでもなる?」
「いいわよ」
それから二度三度、私たちはセフレとして会いました。
しかししばらくして、連絡をとらなくなりました。
でも、性の介護士になってくれた彼には、今も感謝しています。